« リツキーの録音はライデンでん! | トップページ | 私は鉄っちゃんそれとも鉄子かな? »

2007年10月19日 (金)

リツキーの録音は椅子等命?

リツキーのディスコグラフィーのなかで意外と評判が高いのが1996年来日時に秩父のミューズパークで録音したシューマンの「暁の歌」がメインタイトルのアルバムです。先月、ハーブクラシックスの録音で譜捲りのアルバイトを頼んだ音大を卒業ばかりのピアニストに「貴方がリツキーの「イスラメイ」を録音したエンジニアですかびっくり1」と言われましたがあせる、このアルバムには「暁の歌」の他にピアノ曲史上難曲中の難曲といわれるバラキレフの「イスラメイ」が収録されています。この曲は音大の卒演課題曲によくあがる曲だそうで、ちなみに「イスラメイ」をヤフーで検索するとこのアルバムがトップに出てきます。それはともかく、このアルバムを録音した時に一番苦労したのは実はピアノの椅子なのです。リツキー専用に座面が高い椅子が必要とのことで、写真の様に予めピアノ調律師がゴム足を取り付けて高くした特別の椅子を準備しましたが、結局椅子はリツキーの体重のために最後まで耐えきれず破壊されてしまいました。ということで、ピアノ椅子壊し屋のリツキーの録音をする時は何を置いても先ず、イスラメイ、否、椅子が命なのです。なおこの録音ではニューヨーク・スタインウェイのピアノを使用しています。さて次にこの録音、クラシック音楽のオーディオ・マニアにとっては羨望のマイク2本のみによる、いわゆるデンオン(今はハーブ)・ワンポイント録音で行いました。ここにその証拠写真を挙げます。ところで写真を見ると2組のDPA4006マイクのステレオ・ペアが見えて「何~だ。違うじゃないか。プンプンDASH!」と思われるかもしれませんが、実は2組用意し異なるマイク・セッティングを比較試聴しているところを写したものなのです。短時間で最良の録音ポイントを見つけるための知恵と工夫なのです。それにデンオンでは4chで録音するのが基本なのでワンポイント録音の場合、2組を同時録音することにより曲によってはマイク・ペアを切り替えることもできますからね。そういうメリットもある訳です。ところで今回久し振りにこのCDを聴き返したのですが、リツキーの壮大なピアニズムを何としても捕えようと、当時の44.1KHz,20bitフォーマット録音で奮闘している自分の姿が感じられ、今ならもっとという気持ちになりました。現在リツキーはあるインディーズ・レーベルからCDをリリースしていますが、その録音を聴くと、これは本当に仕方が無いことですが、色々と複雑な気持ちになってしまいます。でもこれが現実で、録音エンジニアというのはそういう宿命にあるわけなのです。しょぼん

12

3

|
|

« リツキーの録音はライデンでん! | トップページ | 私は鉄っちゃんそれとも鉄子かな? »

クラシック録音」カテゴリの記事

クラシック音楽」カテゴリの記事

ピアノ」カテゴリの記事

録音」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/137930/16799293

この記事へのトラックバック一覧です: リツキーの録音は椅子等命?:

« リツキーの録音はライデンでん! | トップページ | 私は鉄っちゃんそれとも鉄子かな? »